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マタニティ 主婦のつぶやき

正しいを突き詰めないことが余裕を作る

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妊娠するまで、つわりというのはよくドラマなどで見る「うっ・・・」となってトイレに駆け込むようなものだと思っていました。
「うっ・・・」ってなるか、つわりがないか、その2択なのだと思っていましたら、私の場合は全く違いまして。

吐き気も胸がむかむかする気持ち悪さも合ったものの、このつわり期間と通して吐くことは1度もなく…
きっとつわりの度合いでいえば、とってもとっても軽いものだったのだろうなと思います。
それでも、食べるもののほとんどすべてが美味しくなくて、常に気持ち悪くて、水やお茶ですらまずくて、かといってあれが食べたい、あれなら食べられそうだという気持ちもなく、「食べなきゃ、食べなきゃ」と焦るわりに何も食べる気力もないし、口に押し込んだ後もすぐに食べられなくなってしまって罪悪感満載。

図書館で妊娠中の食事について書かれた本を見ると、「つわりの時期は無理しなくてよい」と書かれてはいるものの、そこには色とりどりの、肉も野菜も米もその他いろんな種類の食材をたっぷり使った栄養満点の一汁三菜のボリューミーなごはんが載っていて。
手抜きしたいときのメニューだって、肉と野菜がバランスよく乗ったどんぶりだったりして。

吐くことのなかった私は、つわりだって軽い方なんだからこれくらい料理して食べないといけない…と反省することが何度も、何度もありました。
その反省とは裏腹に、食欲は全くなくてそうめんだけだったり、果物だけだったり。

母子手帳をもらう頃が一番つらかったように思うのですが、病院でも、保健所でもやつれてるけど大丈夫かと心配されたほど。
保健所の方が、「本当に食べられるものでいいのよ!この時期は!食べられるものだったらそれでいいの」と明るくいってくださって、すっーッと不安が解消されたようでした。

最近読んだ本に書いてあったのだけど、昔サラリーマン川柳でこんな句があったらしい。

無理させて 無理をするなと 無理を言う

これって、何年前の川柳かわからないけれど、いまだに日本社会では共感できることが多いと思う。

今回のつわりでいうと、あれも食べなきゃいけない、1日これだけの栄養食べなきゃいけない、これの摂取量は○○グラム以上とってはいけない、添加物には注意、…など妊婦にはたくさんの規制や目標があって、本やネットにもそういう気をつけねばならない話や妊婦が食べるべき正しいメニューがたくさん載っている。

無理しなくていいのよと言われるけれど、気をつけなければならない正しい情報満載で、その情報に外れると罪悪感を抱いてしまったりする。

働き方だって、有給は取ったほうがいい、残業はないほうがいいなんで言いながら、仕事量に対する人員は増えなかったり。

家事もそう。
TVや雑誌などを見れば、「あなたは正しく掃除機を使えていますか?」なんて、視聴者の不安をあおったりして、このやり方が正しいやり方です!と決めつける。
掃除は家がきれいになればいいのだし、洗濯は汚れが落ちて乾けばいいのに、何事にも「正しさ」を求める。
結婚当初、家事が全然できなくて、落ち込んでいた頃そういうTVの「○○の正しいやり方!」とか、「奥さん、そのやり方間違ってますよ!」なんてキャッチのついた企画をよく見ていたのだけど、今振り返れば正しいやり方を求めれば求めるほどに追い詰められていたのだなと。

メディアには正しいとされるものが満載で、逆にダメな例は「間違った例」として紹介される以外ほとんどない。
ミニマルライフを始めて、家事についてはだいぶ「正しい家事」にとらわれないようになってきて、主婦がご機嫌でいられる家事こそ究極なんでは?なんて思い始めた。
主婦がご機嫌であれば、学校から帰ってきた子供や働いて帰ってきた夫にも気を配る余裕がある。
余裕があれば、けんかにならなかったり、悩みを聞いてあげられたり、家族円満でいられるのではないかなって。

絶賛妊娠中の私。
ちらり、ちらりと子供が生まれた後のこと、育児の事を考えたり、本を読んだり、話を聞いたりする機会もあり。
今見聞きする話の限り、育児は家事以上に「正しい」が満載な気がする。
もちろん「正しい」やり方が悪いわけではないけれど、私は心配性だし、罪悪感を抱きやすいし…つまりは余裕がなくなりやすいから、「正しい」でガチガチに固めて、家族に、生まれてくる子供に、きつく当たらないように、それくらいの余裕はもちたいなと思うのです。

どんな風にして余裕を作るかは、今は皆目見当もつかないのだけど。
それこそこんなこと言ったら、「間違った育児」と言われるかもしれないけれど、まずは親が幸せであること。
それがきっと一番大事なのかも。と最近本を読んで再認識。

てんてこ舞いになるであろう育児が始まっても、このことだけは忘れないようにしなくちゃ。

最近読んだ本というのがこれ。
日本、イギリス、フランスで子供を産んで、育てた経験のある筆者がその国々での違いを書いた本。
イギリス、フランスの育児はえっ!!と思うことがたくさん。
読んでいる私の育児常識もガラガラ崩れ去って、日本のパートは感情移入して泣きそうになりました。





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