ここ最近ずーっとグリラーが欲しいと思っていました。
グリラーとは、魚焼きグリルで調理できるコレです。
お値段もそこまで高いものではなく、買おうと思えば買えたのですが…
なかなか買えずにいました。
わが家にも実はオーブンがあります。
我が家の電子レンジはオーブン機能付きなのです。
けれど、古いからかトーストしても、1度では焦げ目がつかないほど弱いのです。
結婚してすぐにグラタンを作りましたが…おいしそうな焼き目はできず…
それ以来オーブン料理はあきらめていました。
少しして、グリルでトーストしてみたら思いのほかおいしくて。
オーブントースターなどなくても魚焼きグリルでいいじゃないかという気になってきました。
思えば私は、もし家を買う事があったらガスオーブン付きのキッチンにしたいと夢見ていたのですが、魚焼きグリルって…小さなガスオーブンでした!
パンをグリルでトーストするようになってからは、肉や魚はもちろんクッキーも焼けることが判明!
オーブンでは何十分予熱して、それからまた何十分と焼き、出来上がるまで時間のかかるクッキーもグリルならば、予熱不要でほんの数分で焼きあがることに気付き、何度も作ったものです。
気軽にお菓子を作りたい私にとっては、オーブンよりも断然グリルが使いやすい調理器具となっていました。
ただグリルを洗うのが大変なこと、そして上のグリラーの写真のように野菜と肉・魚を一緒に焼けないことが、ちょっぴり不満。
もちろんホイル焼きみたいに包めば良いのですが、焼き具合を確認するには一度ホイルを開けて、まだ焼けていなかったらまた包みなおして…というのがちょっと面倒で。
それにホイル焼きにしてその点が解消されたとしても、グラタンなどちょっとドロッとしたものはホイルで包めません。
わが家にもグラタン皿があるのですが…さすがに直火NGのお皿で。
だから、グラタンを作るには、グリルで調理できる専用の道具が必要だ!と思い至り、探して見つけたのがグリラーでした。
グリラーならグラタンだけでなく、肉と野菜を入れて焼くだけでも美味しいだろうし…これだ!!と思いました。
けれどなかなか買えなかったのは、これがまさに便利な商品だったから。
簡素な暮らしを目指し始めて、我が家からなくなったのはこういう便利な商品、それに特化した便利グッズがどんどんなくなっていきました。
だから…グリラーを買っても、結局使いこなせず手放すことになるのでは?と心配になり、買えなかったのです。
そうやって買うか、買わないかをグダグダ迷い続けて、先日ふと気づく。
わが家には野田琺瑯の18取りバットがあります。
下ごしらえに使ったり、ちょっと急須と湯飲みを置いてお盆がわりに使ったりもしていました。
平日私一人の簡単ランチならトレーとしても…
そんな用途として使っていた琺瑯バットですが、考えてみれば琺瑯なので直火OKなのです。
試しに恐る恐る魚を焼いてみました。
オリーブオイルと塩、タラゴンをふったサンマをバットに並べてそのままグリルへ。
調理中の画像故にそんなに美しい写真ではありませんが…
グリルにジャストフィットなサイズ!!
しかもグリルも汚れず、後片付けがうんと楽。
琺瑯バットの方にも魚は焦げ付かず、さっと油を紙で拭って、石鹸水でなでればすっと汚れが落ちました。
油がたまってしまうので、油を落としたい料理には不向きですが、これで野菜と肉・魚を一気にグリルして、そのまま食卓へというのもアリです。
今回の魚なら、バットで塩やハーブを振ったりと下ごしらえして、そのままグリル行き。
調理工程も楽です!
グリルというあのキッチンに1つしかない形状の調理器具には、専用のものでなければならないとそう思いこんでいました。
琺瑯のバットも、結婚当時に料理上手はバットを持っている!ちゃんと下ごしらえをした料理を作りたいと買ったモノでした。(簡素な暮らしを目指すまえのはなしです。)
だから下ごしらえ専用という思い込みがどこかにありました。
我が家の作業台は狭いのです。
シンクは狭くないし、コンロも3口あるけれど、台が狭いのです。
だから、下ごしらえ用に買ったバットは作業台に対して大きすぎて、買った当初は「失敗したかな・・・」と思っていました。
たくさん料理を作るときは良いのですが、スープなどは鍋にそのまま切った野菜をホイホイ入れる方が楽で、下ごしらえに毎日使う訳ではありませんでした。
けれどモノとしては気に入っていたので、何とかもっと活用したいと思い考え付いたのがお盆として使う方法で、そうやってお気に入りのモノに別な用途を見出せたのがうれしかったです。
そして今…まさかグリル調理に役立ってくれるとは!!
もちろん琺瑯が直火OKなことは以前から知っていましたし、琺瑯バットを使った料理本なども本屋で見かけたことがあったので、調理に使えるのは頭では理解していたのですが、どうも自分の持っているバットが使えるとは思い至らず。
ほんと思い込みってすごいです。
グリルには専用のものが必要だ、琺瑯バットは下ごしらえ用という2つの思い込みで、家にあるモノで私の願いはかなえられるというのに、「何かモノを買わなければ!」と思ってしまった。
買う前に思い込みを振り払えてよかった。
グリラーが「必要だから」と何か月も迷わずにすぐ買ってしまっていたら、多分今も下ごしらえ用とお盆としての用途しかなかった琺瑯バット。
何か月も「本当に必要かな?」「グリラーが最適なのかな?」と考えたからこそ、無駄に新しいものを買わずに済んだし、琺瑯バットにもさらに別の使い道を見つけられた。
見た目はグリラーより琺瑯バットの方が数倍、数十倍好きなのです。
だから、お気に入りのモノをさらに活躍できるチョイスができて満足。
好きなモノだけに囲まれた素敵な暮らしをするには、やはり買うのではなく好きなものをもっともっと生かすことが大事なんだろうな。