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主婦のつぶやき

持ち家がうらやましくなる理由

更新日:

結婚してすぐは、持ち家の人がとってもうらやましかった。
シンプル・ミニマルライフを始めて、持ち家じゃなくてもいいじゃないか、今の家でも十分満足と思うようになった。

けれど、たまに訪れる「持ち家だったら・・・」の気持ち。
なんでこんなに私は、持ち家に憧れがあるのだろう。
それをここ最近ずっと考えていて、辿りついた答え。
私は「我が家」を作りたいと言う事。
「我が家」へのあこがれが強いと言う事でした。

私の父は転勤族でした。
だから最初は持ち家だったのですが、その後は借家を転々と。
急に来る辞令は、引っ越し費用の負担位はあったでしょうけれど、その家々に合う家具の買替費用などはもちろんなく。
そして時間もなく。
またいつ引っ越しになるかわからないからと、多少家に合わない家具も、使いづらい家具もずっと使い続けていました。

新しいものを買う時も、たとえ今の家にピッタリのモノを選んでも、次の家では使えないかもしれない。
ならば、安いモノでとりあえず済ませましょうとなります。
そうやってとりあえず買ったものは、1年、2年…いやいや5年、10年と結局使う羽目になるのです。

いつも間に合わせの家具、今の家、今の暮らしとはあってないモノたちに囲まれた暮らしで育ってきた私。
いつか一人暮らしをしたら、こんな家に住みたいなという思いはあれど、実際一人暮らしを始めた大学時代は、「まだまだ親のお金で住まわせてもらっているうちは我慢だ」とやっぱり間に合わせのもので暮らしをスタートさせ、社会人になっても転勤があるから…となかなか間に合わせから脱却できず。

結婚して、やっと家づくりできる!やっと理想の家を思い描けると思いきや、夫も転勤ありなので、とりあえずの間に合わせのものがやっぱり家にはいっぱい。
独身時代に使っていた家具、家電、食器、人から頂いたタオルや食器、とりあえず必要だからととりあえず買った間に合わせのモノ。
モノにはそれぞれ、それを選んだ人のカラーや観念が現れますが、私たち夫婦のカラーが全く現れないモノにかこまれて、なんだか私は「我が家」を感じられなかったのです。
タオルは実家からたくさんもらいました。
何だかタオル置き場にいつも母を感じました。
食器も両家からいろいろもらいました。
食卓に食器を並べるとき、ふと親が思い浮かびます。

たまに使うモノだったり、貰い物が少ない場合はそれほど気になりませんが、我が家の場合タオルはすべていただきものだったし(今はやっと使い切りました)、食器も半分くらいは頂いたモノ、間に合わせのものです。

その間に合わせのモノ、誰かのものが多ければ多いほど、誰かの家に仮住まい。そんな感じがしたのです。
賃貸なので、正に仮住まいなんですけれどね。

持ち家の方がうらやましいと思う気持ちはきっと…持ち家の方は家族のカラーがしっかり出た「我が家」に住まわれているからだと思います。
持ち家と言う事は、数年のスパンで引っ越すことを想定されていない方がほとんどだと思うので、家具や家電も自分たちの暮らしや好みをじっくり考え抜いて、高くても妥協せずに買っている方が多い印象です。
キッチンや浴室の作り、床材や壁紙だって、自分たち生活に合わなければ、何年かかけてでもリフォームする。
リフォームのような大掛かりなモノから薬を入れる小さな収納箱ですら、家族の暮らしを考え抜いて選ばれたもの。
それは高い、安いではなく、安くても気に入ってるもの、その家にピッタリのモノ。
そういう家には、やはり仮住まい感はない。
そのお宅に住まわれている方の家族構成、考え方、好みやライフスタイルが十分反映された「我が家感」がひしひしと伝わる。

わたしはきっと、持ち家か賃貸かとかそういう違いではなくて。
この「我が家感」に憧れていたのだ。
実際今の家に引っ越してきたときよりも、今の方が家に満足している。
それは、独身時代に使っていたソファーを手放し、独身時代に使っていたワードローブも手放して私の独身時代のモノが減ったこと。
そして、大量に頂いたタオルを一つ一つ使い切って、減らして、やっと自分で買うようになったこと。
それが大きいと思う。

独身時代のモノを間に合わせで使うのではなく、とりあえず必要だからと適当に選んだモノを使うのでもなく、人からもらったモノをとりあえず使うのでもなく。
自分たちで1つ1つのモノを使い勝手や好み、価格、自分たちの暮らしに合うかどうかしっかり選んでいく。
ただそれだけの事なのだけど、それの積み重ねで醸し出されるのが「我が家感」だと思うのです。
夫の実家は転勤なしの持ち家。
やはり「我が家感」をひしひし感じるお宅です。

今の我が家はというと…引っ越ししてきた時よりはだいぶ「我が家感」を感じるようになったけれど、たまに、ふとした瞬間に目に映るものが、貰い物、間に合わせの物ばかりだった時に、どうしようもなく「誰かの家に仮住まい」と感じてしまう。

引越しがあるかもしれないからと使えるモノは、使おうと夫は言う。
一気にすべてを買い替えるのは、金銭的にも大変だし、思考レベルが低下して、「これでいっか」と妥協することになりそうだから、私もその精神には賛成だけど…少しずつ少しずつ理想に向かって動きたくもある。
なぜなら、私の実家のように「また引っ越すかもしれない」といつも間に合わせで済ませていたならば、いつまでたってもそのままだと言う事を知っているから。
今できる最大限の努力をしなければ、いつまでたっても「仮住まい」のままなのだ。
未来は今と1本の線でつながっている。
だから今理想を目指して行動を起こさないならば、未来でもその理想は遠くはるかかなたの理想なのだ。

以前記事にも書いたけれど、結婚したら家づくり頑張ろう、引越したらその時買替しようなど「○○したら○○しよう」で生きているうちは、一生その理想にはたどり着けない。

その時の話↑

人生はどんなに考えたって、何が起こるかわからない。
将来に備えるのもある程度必要なこと。
でも将来が見えないからと、理想を追うのをやめたらもうその理想は絶対に手に入らない。
今年は少しずつ理想を追いかけてみようかな。
一緒に暮らす夫と要相談ではあるけれど、家を買うこと、大きな家具を買い替えることは、今の我が家にはできないことかもしれないけれど…小さいモノを選別するくらいはできる。
一気にいろいろ買い替えるのは無理でも、気に入っていないモノを手放すことはできる。

だって、引越の可能性がなくなったら、その時はちゃんと家づくり頑張ろうねとおもったとして、それはいつの事でしょう。
定年後と言う事でしょうか。
それだとあまりに何十年という時間がもったいない気がする。

今できる範囲で精いっぱい理想を追いかける。
それが理想の暮らしを手に入れるコツだと思うから
やっぱり「今」を大事にすることが幸せへの一番近道なのかもしれない。

そう考えて、昨日の夕飯は間に合わせやもらいモノばかりでバラバラだと思っていた食器でできる限りテーブルコーディネートしたのです。
そしたら…!夫がお茶碗だけちょっと浮くね。買替検討する?と。
私もお茶碗気になってたところ!!

今年の目標は新陳代謝ですから、家全体少しずつお気に入りに変わっていくと嬉しいな。



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