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主婦のつぶやき

母の日をもっとシンプルに考える

更新日:

母の日には本当はカーネーション1つをプレゼントしたい。

もしくは、「お母さんいつもありがとう、なかなか帰れなくてごめんね」とそんなライトのメッセージカードを贈りたい。
実際外国などではそういうものではないでしょうか。

けれど…日本ではそれが通用しない。
母の日ギフトと言って販売される多くは3,000~5,000円で、それにプラスして、夫の両親、私の両親計4回の誕生日があるし、帰省の金額を考えると…結構な額になってしまう。
誕生日だって、そうそう安物は贈れず、正直お祝いしたい気持ちはあるのに、出ていくお金を見ると手放しには祝えないものがある。
以前井形慶子さんの『しばられない暮らし』という本の中で、日本は交友関係が広がれば広がるだけお金が出ていく仕組みというようなことが書かれてあったのだが、本当にその通り。

交友関係の狭い私ですら、ちょっと苦しいなーと思うことあり。
感謝の意は、お祝いの気持ちはお金の大小ではないと頭ではわかっていながら、去年より価格を下げたら、「ぞんざいに扱われた」という風に思われるかしらと勝手に思ってしまいます。

お金がすべてとは言いませんが、交友関係にお金はつきものです。
それが例え家族であっても。

今年は夫のスーツ購入があり、正直そんなに余裕はない我が家。
先日行った金沢でちょこちょこと両家両親が喜びそうなものをチョイスして、それをギフトとして送ろうという話になったのだけど、箱にも入ってない、見た目は本当に普通のおみやげ物に「やっぱりこれでいいのかしら?」という思いがぬぐい切れず。

昨日は、もう時間がないからこれでしょうがない!とまずは私の実家に買った分をラッピングしてみたのです。

結果…センスがない上、家にあるモノでラッピングしたのでなんだか微妙に。
なんだか子供が包んだみたいだよ~( ;∀;)
少しでもラッピングで素敵になってほしい、ギフトとして見えるものになってほしいと願ったけれど、いまいちな出来栄えで夫の家に贈る方のラッピングはなかなか手が付けられずにいました。

金沢に行ける余裕があるのに、母の日ギフトにはそこまでお金をかけられない…その点にすごく罪悪感があるのです。
自分たちばかり遊びまわって、親にお金をかけれない=親を気にかけていないというような感覚になってしまってすごく罪悪感。
日々の生活を犠牲にして、ギフトに充てるお金を確保するのが正しいのかというと…それもなんだか違う気がする。

親へある程度の贈り物することが親子の絆ではないと頭の中ではわかっていながら、実際に辞めよう、少し価格を低くしようと思うと心苦しいのはなぜか。

母や義母が文句を言うとは到底思えない。
きっとメッセージカードだけでも喜んでもらえると思う。
それでも、なかなか踏み出せないのは…私の中の常識が邪魔をしているのでしょう。

TVや雑誌やネットを見ても母の日ギフトは3,000円~5,000円程度。
いや、母の日ギフトだけではなく、父の日、お中元にお歳暮、その他各種ギフトが3,000円、5,000円が多い。
日本はどんどんどんどん経済成長して、世界2番目の大国になって、人々の暮らしも大量なモノに囲まれるようになって…贈り物もどんどん過剰になっている気がする。
企業はあれやこれやと買わせるために、新たにバレンタインやハロウィーンなど外国の文化を持ち込んで。

母の日ですから物を買ってください、父の日ですから物を買ってください、バレンタインですから物を買ってください…とバンバン広告を出して、いつしかたくさんのお金を使ってギフトを送りあうのが普通になっちゃった。

結婚式や出産祝いなどはそれほど何度もあることではないけれど、毎年贈りあう母の日、父の日、クリスマスなんかは世間の普通から離れても、無理のない範囲でしなければ…一番大事な生活が苦しくなってしまう。

旅行に行けば大量のお土産を買って…それも昔は写真やお土産話がお土産だったはずなのです。
先日の金沢でもたくさんの人が紙袋を2,3手に提げていて…なんだかお土産を買うために旅行に来たように見えました。

お土産ばかり買って、肝心の旅は楽しめたのでしょうか。
私も昔はそうでしたが、あの人にもお土産買わなきゃ、この人にも・・と考えていると、旅の途中も「何かお土産に最適なものはないか」という目線で街を歩いてしまって、あとで振り返ればあんまり旅の印象が残っていないことも多かったのです。
旅のお土産は、メインはお土産話、あくまでお土産は話をより楽しくする小道具感覚がちょうどよい気がします。

母の日も同じで。
母の日のメインは、「お母さんいつもありがとう」なのです。
贈り物はあくまでサブで、ちょっとした心づけが…つまりメッセージカードや1輪の花(もしくはワンコインほどで買える小さなブーケ)、小さなお菓子。
そんなものがちょうどよいように思うのです。

簡素な暮らしを目指し始めて、だいぶメディアやマーケティングに振り回されず、必要なものを買えるようになってきた気がしますが…こと人付き合いにおいてはまだまだ振り回されっぱなしです。

はぁ…何でカーネーション1輪、メッセージカード1通ではダメな世の中になってしまったのでしょうね。
これでは感謝の意を伝える以前にすっかり疲弊してしまって、重荷になってしまうような気がするのですが…

やっぱり最近の日本は、何かこじらせている気がします。
母の日にこんなこと書く私はやっぱり親不孝者なんでしょうか・・・

先日読んだ本。
気軽に贈れる小さな贈り物のアイデア満載。
可愛くラッピングしてくれたのかと思うと、金額は小さくても心は伝わるし、もらう側もこれくらいがちょうど気を遣わずにいいと思うのです。
そうは思っていながら、今までの習慣をいきなり帰るのは中々ストレスのかかることです。

なんとか不器用ながらラッピングした母の日ギフト、口下手ながら書いたお手紙で気持ちが通じればよいな。



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