今ドミニック・ローホーさんの『シンプルだから、贅沢』を読んでいます。
ドミニック・ローホーさんは、フランスに生まれ、より快適に日々を過ごすためにシンプルライフを提唱されていて、ヨガや禅などにも造詣が深い。
私は、家事が上手くいかなくてもっともっと日々心地よく暮らしたくて、シンプルライフを少しずつ始め、『フランス人は10着しか服を持たない』をバイブルのように何度も読みながら、禅の僧侶でもある枡野俊明さんの本にも影響されて……
つまり何が言いたいかっていうと、ドミニック・ローホーさんの本、考え方は私が目指したい方向性どんぴしゃりなことが多く、読んでいて心地よいのです。
もちろん私とは違うなと思うこともありますけれど。
そんなドミニック・ローホーさんの『シンプルだから、贅沢』にまさに!と思ったことがありました。
プレゼントに何が欲しい?と尋ねられたら私はこう答えます。
「高価でなくてもいい、でも贅沢なもの」と。
ドミニック・ローホー『シンプルだから、贅沢』
本当にプレゼントって気を使います。
もらったらなかなか捨てれないし、好みのものでない時は喜べない自分を責めて罪悪感でズタボロです。
結婚式やお中元だとか何かともらうタオル類も、これ…かぁと思ってしまう私。
タオルは使うモノだからいいでしょ!と贈ってくれるんですが、タオルだとか寝具だとかそういう布モノは、案外好みがある。
ふかふかが良かったり、真っ白が良かったり、薄くてペラペラですぐ乾くやつが良かったり。
プレゼント選びって難しいのです。
なのに、気軽に生活雑貨なら使うだろう、食品なら消え物ならいいだろうって気軽に贈りがち。
私も昔はそんな贈り物してたなぁ。
リクエストしたらいいじゃないって思うけれど、それも意外と難しい。
どれくらいの価格帯を言えばいいのか気を使うし、タオルが欲しいわというのでは先程のように好みでないタオルが届く可能性だってある。
かと言って、あの店の○○という商品が欲しい!と具体的にリクエストするのは贈る側の気持ちが蔑ろにしている気がする。
「プレゼント贈らなきゃなぁ。でも選ぶのめんどくさいな。」と思っている人ならリクエストされるの大歓迎だと思うのですが、「どんなモノだったら喜ぶかしら?」って選ぶのが好きという方にとっては、その人を想って選んでいるその時間そのものが既にかけがえのないもののはず。
贈られる人にとっても、そうやって心を込めて贈ってくれたものは、もうその気持ちだけでうれしいものです
だからこそ私は「何が欲しい?」と聞かれても、なかなかそれにこたえられない。
何でもいいよ~とかそんなことを言ってしまう。
この「何が欲しい?」っていう一見簡単な質問のベストな答えがわからないまま今まで過ごしてきたわけなのですが、今回読んだローホーさんの答えが今までの私の人生の中ではベストアンサー。
すごく値の張るものはもらうのに気を使う。
好みのものでなかったらなおのこと。
だからいっそ安価なモノでいいのだけど…安いからと言ってコンビニやスーパーや町の雑貨店にどこにでも売っていて自分でも買えるものは、プレゼント感がなくてちょっぴりがっかり。
安価でも贅沢なもの。これってベストプレゼントじゃありませんか?
プレゼントをもらったときのウキウキ感はそのままで、値段も手ごろなので気を使わない。
そういえば、結婚してから誰かに何かをあげるときは、今まで意識してたわけではないのですが、この安価で贅沢なものを選んでいる気がします。
お歳暮は、箱に10個ほど入った栗きんとんにしました。
同じお値段で、サラダ油やハムや焼き菓子の詰め合わせを買えば、もっと見た目が豪華なのですが、夏の時期には売っていない本当に栗と砂糖しか使わない極上の栗きんとんは、私の中では贅沢品。
気持ちが優雅になれる品でした。
去年夫にあげたバレンタインのチョコレート。
実はチョコのお値段は1000円位だったのです。いや800円位だったかな?
けれど、そのチョコはたった2粒だけ。
うやうやしく箱の中に2粒だけ入ったチョコレート。
私は食べていないのでわかりませんが、他でいただいたチョコよりおいしかったそう。
味わってゆっくり食べていました。
2粒しかなかったのも、このゆったり味わう時間を持てた理由の1つなのかも。。
多分他でいただいたチョコレートも1000円、1500円程度だと思います。
ただ、たくさん入ってたのでありがたみは半減してたような。
値段は栗きんとんも2粒のチョコレートも高いものではありません。
けれど、なんでしょうね。この贅沢感、ありがたみ、ウキウキ感。
これこそ贈り物で感じたいものですよね。
それを感じる素敵な贈り物をするにはお金をたくさんかけなきゃいけないと思いがち。
けれど、結婚すれば贈り物にも予算があり、もう素敵な贈り物は難しいのかしらと思っていたけれど、安くても素敵な贈り物はできますね。
むしろこういう安価で贅沢なものの方がもらう側は嬉しいのかもしれません。
プレゼントとはちょっぴり違うけれど…
先日義実家に帰省した時、義母がシャインマスカットを用意してくれていたんです。
大体1,500円位くらいだろうと思うのです。
贈り物としては安価、だけどひと房のブドウとしてはとっても高価。
普段食べない高価なブドウはもう本当においしかったし、贅沢な気分にもなりました。
これも素敵な贈り物ですよね。